夢月夜の世界観
平安時代を舞台に、大きく分けて人間と妖(あやかし)が住まう世界。
■種
・人間 貴族や平民が主。貧困の差が激しい。
┗陰陽師 特殊な能力を持ち合わせる(生まれつきであったり、修行により得られる)。
同じ部類に僧都なども存在。(加持・祈祷など)
┗賀茂家(かもけ) 陰陽一族の起源。
現在も子孫を残し、本家の当主が陰陽頭を勤め宮廷に出仕している。
本編の主人公、浅葱は分家の当主であり、殿上は許されてはいない。
┗安倍家(あべけ) 賀茂氏を師範とした陰陽師の一族。(本編は存在なし)
・妖(あやかし) 様々な種類がいる。能力が高ければ高いほど、人語を理解し、人と同じ姿を取れる。
┗天猫族(てんびょうぞく) ヤマネコの姿に鳥の羽根を持つ種族。黒髪で金目が一般的。
双子を産むと不治の病にかかり、片方は必ず短命で死んでしまうと言う、
この種のみの奇病がある。
様々な能力を使いこなすが、得意なのは結界術と結界石を生み出すこと。
魔界(便宜上の妖の住む世界のこと)では、至高の位置に存在する種族。
┗白狐族(びゃっこぞく) 白銀の狐。尻尾は三本。
俗に言う『長い年を生きた狐が妖怪になった』のではなく、
元から魔界に存在する固有種。自尊心が高く、高貴な存在として知られる
が人間の手による乱獲によりその数を大きく減らした。
その為に人間を恨んでいる者も少なくはない。
両性体であるのは成人前までで、伴侶を得た時点で自然と変化する。
┗雪女(ゆきおんな) 雪華族(ゆきはなぞく)が正式名称。髪も目も氷色を持つ氷の一族。
非常に長命であるがその数は少なく、現在確認できるだけでは一名のみ。
他種族との関わりを全く持たない習性がある為に、妖の中でも彼らがどこ
に居を構えているのか知る者はほとんどいない。
治癒能力が高く、薬師として生計を立てている者もいるようであるが、
姿は殆ど確認できない。
唯一、獣のような姿を取らない種でもあり、外見は人と殆ど変わらない。
┗炎狼族(えんろうぞく) 炎をまとう狼。戦いの一族。
闘争本能が強く、男女関係無く戦いの経験が多い。
接近戦を主に、匕首や鎖鎌などの扱いも上手い。
体が軽く、足も早い。その為、本気で走られると誰も敵う者がいないと
言われている。
『誰が為』という信念を抱く者が多く、大半が高貴な者に仕える事が多い。
┗鳥人族(ちょうじんぞく) 起源こそ古いが、元々は人間との混血種から生まれた亜種。
人の姿に鳥の羽根を持つ。
純血の妖ではないと差別されることもあり、そう言った迫害を乗り越え、
知識を出来るだけ多く得る努力を重ねてきた一族。その為個々に思慮深く
博識なものが多い。
額にもう一つの目があり、その瞳からは未来視が出来ると言われている。
┗子鬼・餓鬼など 人の形をとることが出来ない、いわゆる『低俗』な位置にあたる妖。
頻繁に人間界に出入りし、人間を陥れたり、悪戯を仕掛けたりという
悪行を繰り返す。
人の魂を糧にする存在もあり、それらが陰陽師の手にかかることが多い。
■世界
・人間界 人が住む世界。舞台は京都。大内裏を中心に、貴族寄りな視点。民を治めるのは帝。
・魔 界 妖が住む世界。その位置は人間にはわからない。正式名称もあるようだが不明。
常に天猫族が首座をつとめ、長は王帝(おうてい)と呼ばれる。
・門 人間界と魔界の間にあるもの。ひたすらの深淵と、朱色の鳥居のみが存在する。
■規則
・相互不干渉 この都を治める『帝』と、妖が住まう『王帝』が取り定めた契約のこと。
人間が魔界の事に干渉しないかわりに、魔界の者も人間に害を与えないというもの。
今上帝の数代前に定められたことであり、その時に交わされた証としての書物は宮廷
の陰陽寮に厳重に保管されている。
実際にはこの契約はほとんど守られてはおらず、それが王帝の悩みどころでもある。
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